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税務公開 2026-07-03 ・ 最終更新 2026-07-03 ・ 読了 7分

Stripeの源泉徴収と支払調書(e-Tax 309)|10.21%の計算から預り金の仕訳まで

個人のフリーランス・クリエイターに Stripe(特に Connect)経由で報酬を支払う場合、源泉徴収は「支払う側」の義務です。ところが Stripe は源泉を計算も記載もしません。この記事では、税率の計算・請求書への記載・預り金の仕訳・納付・支払調書(e-Tax 資料コード309)までを、実務の順番どおりに解説します。

結論(先に):報酬・料金の源泉税率は 10.21%(同一人への1回の支払が100万円以下の部分)/超える部分は20.42%。請求書に「源泉徴収税額」と「差引請求額」を明記し、預り金として起票 → 原則翌月10日までに納付 → 年明けに支払調書と法定調書合計表を提出、の流れです。

税率の計算 — 100万円の壁

原稿料・デザイン料・講演料など「報酬・料金」(所得税法204条)を個人に支払う場合、支払金額のうち100万円以下の部分に10.21%、100万円を超える部分に20.42%(復興特別所得税込み)を源泉徴収します。

支払金額(税抜報酬)計算源泉徴収税額
200,000円200,000 × 10.21%20,420円
1,500,000円1,000,000 × 10.21% + 500,000 × 20.42%102,100 + 102,100 = 204,200円

※請求書で報酬と消費税が明確に区分されている場合は、税抜の報酬額を源泉の対象にできます(区分がなければ税込全体が対象)。

計算ツール — 金額を入れてみてください
税抜報酬
源泉徴収税額
¥0
差引支払額(振込額)
¥0

※端数は切捨てで計算した例です。消費税を区分記載した請求書では税抜報酬を対象にできます。

請求書への記載 — 「差引請求額」まで書く

受け取る側(個人事業主)が発行する請求書には、①報酬額+消費税、②源泉徴収税額(マイナス表記)、③差引請求額を明記すると、支払側の振込ミスと「源泉の引き忘れ」を防げます。インボイス制度の適格請求書と源泉の記載は両立します——適格請求書の必須記載事項に源泉徴収額を追記する形です。

仕訳 — 預り金の起票と納付

タイミング借方貸方
報酬の支払時外注費 220,000普通預金 199,580 / 預り金(源泉所得税)20,420
納付時(翌月10日まで)預り金(源泉所得税)20,420普通預金 20,420

つまずきやすいのは預り金の起票漏れです。支払時に預り金を立てておかないと、納付期限(原則翌月10日・納期の特例で年2回)の管理も、年末の支払調書の集計もできなくなります。

支払調書と e-Tax(資料コード309)

年間の支払をまとめて、翌年1月31日までに「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」と法定調書合計表を税務署へ提出します(同一人への年間支払が一定額を超える場合)。e-Tax では資料コード309のCSV形式で一括提出できます。Stripe Connect の payout 履歴から年間集計を作る場合、支払の都度、源泉記録を残しておくのが一番の近道です——年明けに1年分を遡って再計算するのは相当な手間です。

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よくある質問

Stripeが源泉徴収してくれないのはなぜ?
源泉徴収は日本の税法上「支払者」の義務であり、決済インフラである Stripe は計算・徴収・納付のいずれも行いません。支払側が自分で計算・記載・納付する必要があります。
法人への支払にも源泉は必要?
報酬・料金の源泉徴収の対象は原則として個人への支払です(法人は馬主の賞金など例外のみ)。支払先が個人か法人かの管理が重要になります。
納付が遅れるとどうなりますか?
不納付加算税(原則10%・自主納付なら5%)と延滞税の対象になり得ます。預り金の残高と納付期限をセットで管理してください。

本記事は一般的な実務の解説であり、個別の税務判断・申告の助言ではありません。適用にあたっては顧問税理士・国税庁の公式情報をご確認ください。