媒介者交付特例とは|Stripe Connect マーケットプレイスの代理交付・3要件
マーケットプレイス(Stripe Connect)を運営していると、「出品者の代わりに、うちがインボイスを発行していいのか?」という疑問に必ず当たります。答えは「媒介者交付特例」を満たせば、運営者の名前・登録番号で交付できる(消費税法57条の4第5項ほか)。この記事では、通常の代理交付との違いと3要件、実務の運用を解説します。
通常の「代理交付」との違い
| 代理交付 | 媒介者交付特例 | |
|---|---|---|
| 記載する名義・登録番号 | 出品者(委託者)のもの | 運営者(受託者)のものでよい |
| 出品者が多数の場合 | 出品者ごとの名義管理が煩雑 | 1つの名義で統一でき、運用が現実的 |
| 要件 | 出品者が適格請求書発行事業者 | 3要件(双方適格・事前通知・写し保存) |
1回の注文に複数の出品者の商品が混ざるマーケットプレイスでは、代理交付だと1通のレシートに複数の名義・登録番号を併記することになり破綻しがちです。媒介者交付特例なら運営者名義1本で交付できる——これが実務上の最大のメリットです。
3要件の実務運用
- 双方が適格請求書発行事業者 — 出品者のT番号を登録時に取得し、国税庁の公表データと照合。失効・取消の監視まで仕組みにする(免税事業者の出品者の売上は特例の対象外=分けて扱う)。
- 事前通知 — 利用規約への明記+出品者の同意記録で足ります。「いつ・誰が・どの規約版に同意したか」をログに残す。
- 写しの保存 — 交付したインボイスの写し(または明細レジスタ)を運営者・出品者の双方で保存。出品者には売上明細として共有すると親切です。
Connect の資金フローと運営者の手数料収入
忘れがちなのが運営者自身の経理です。application fee(プラットフォーム手数料)は原則、運営者の課税売上10%(課金モデルにより判断が分かれる場合あり)。出品者への送金(transfer)は預り金的な性格を持ち、売上と混ぜないのが原則です。買い手向けのインボイスと、出品者向けの手数料インボイス(運営者→出品者)は別物として整理しましょう。
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よくある質問
- 出品者に免税事業者が混ざっている場合は?
- 免税事業者の売上分は媒介者交付特例の対象になりません。適格・免税を分けて管理し、免税分はインボイスでない書面(区分記載請求書等)として扱います。
- 事前通知は毎回必要ですか?
- 取引の都度でなくても、利用規約等で包括的に通知・同意を得る運用が認められています。同意の記録を残すことが重要です。
本記事は一般的な実務の解説であり、個別の税務判断・申告の助言ではありません。適用にあたっては顧問税理士・国税庁の公式情報をご確認ください。